「旦那さんの貯金がいくらか、聞いたことありますか?」

相談に来る方にこう聞くと、8割くらいの方が「正直、知らないです」と答えます。

別に仲が悪いわけじゃない。旦那さんのほうも、妻の貯金額を知らない。「別財布」でうまく回っていたから、聞く必要がなかったんです。

でも、子供の進学が近づいてくると、突然「うちって全部でいくらあるの?」が気になり始めます。

結論を先に言うと、別財布自体は問題ではありません。問題は「家計の全体像が誰にも見えていない状態」で教育費ピークを迎えること。一度だけ、夫婦で全部の数字を机に並べてみてください。それだけで、不安の半分は消えます。

1. 別財布が「うまくいく」のは、お金が足りている間だけ

共働きでお互い一定の収入がある間は、別財布はとても合理的な方法です。

それぞれの支出を自分で管理して、固定費は折半か担当制。子供が小さいうちは、この方法で問題なく回ります。

でも、子供が中学・高校に上がると、教育費が一気に膨らみます

塾代、部活の遠征費、修学旅行の積立金。この「じわじわ増える出費」が、別財布の仕組みを静かに壊していきます。

なぜかというと、別財布だと「相手がカバーしてくれているはず」「相手も同じくらい貯めているはず」という思い込みが生まれるからです。

実際には、どちらも余裕がなくなっていて、誰も貯められていなかった。そういうケースが、相談の現場では本当に多いんです。

2. 進学前に「足りない」が発覚する3つのパターン

相談に来る方の話を聞いていると、全体像が見えないまま教育費ピークを迎えた家庭には共通するパターンがあります。

パターン1: 旦那さんが「大丈夫」と言っていたのに、蓋を開けたら貯金がほとんどなかった

旦那さんに悪気はないんです。自分の給料の範囲で生活費を出して、残りは自分の口座に置いてある。でも「残り」が趣味や飲み会でいつの間にか消えている。本人も「まだあるはず」と思い込んでいる。

パターン2: お互い「相手が教育費を貯めている」と思っていた

これがいちばん怖いパターンです。どちらも「自分の分は出すけど、教育費は相手が担当」と思い込んでいる。蓋を開けてみたら、どちらも教育費用の口座を作っていなかった。

パターン3: 旦那さんに聞けないまま、妻だけが不安を抱えている

「今さら聞いたら怒られそう」「うちのお金の話をすると空気が悪くなる」。そう思って、妻だけが夜中にスマホで「教育費 足りない」と検索している。旦那さんは問題に気づいてもいない。

どのパターンも、「全部の数字を一度並べていなかった」ことが原因です。

3. 全体像を把握するために並べる5つの数字

大げさなことをする必要はありません。夫婦で一度だけ、この5つの数字を紙に書き出してみてください。

1つ目: 旦那さんの貯金残高(ざっくりで大丈夫)

2つ目: 自分の貯金残高

3つ目: 住宅ローンの残り

4つ目: 子供の進学にかかる費用の見込み(ざっくりで大丈夫)

5つ目: 毎月の固定費の合計

この5つを並べるだけで「足りるのか、足りないのか」が見えます。そして、足りない場合も「いくら足りないのか」がわかります。

漠然とした不安は、数字にすると形が変わります。

「なんとなく不安」が「あと月2万、5年間で120万足りない」に変わる。そうなれば、やることが見えてきます。

4. 旦那さんに「一緒に見よう」と声をかける方法

いちばんハードルが高いのは、旦那さんへの声のかけ方だと思います。

お金のことって、日本では誰にも教わりません。学校でも家庭でも「お金の話はしないもの」と育ってきた人がほとんどです。だから旦那さんに聞けないのも、旦那さんが話したがらないのも、どちらも自然なことなんです。

おすすめの切り出し方があります。

「子供の進学のこと、一回だけ数字を並べてみない?」

「家計を見直そう」だと構えてしまいます。「お金大丈夫?」だと責められている気がする。

でも「子供のため」「一回だけ」なら、旦那さんも応じやすい。

実際に並べてみると、「思ったより大丈夫だった」という場合もありますし、「今動けば間に合う」とわかる場合もあります。

大事なのは、完璧に管理することではなく、一度だけ全体像を見ることです。

よくある質問

Q. 旦那さんに貯金額を聞いたら嫌がられそうです

無理に聞く必要はありません。まず自分の分だけ書き出して、「私はこれだけ」と見せてみてください。相手が見せてくれたら並べる。見せてくれなかったら「ざっくりでいいよ」と伝える。正確な金額よりも、「2人で一緒に見ようとした」こと自体に意味があります。

Q. 別財布のままでも問題ない方法はありますか?

別財布のままで大丈夫です。大事なのは管理方法ではなく、「世帯全体でいくらあるか」を2人とも知っている状態を作ること。年に一度、教育費と老後の数字を一緒に確認する。それだけで十分です。

Q. もう高校生なんですが、今からでも間に合いますか?

間に合います。高校生のうちに全体像を把握できれば、大学入学までに3年あります。3年あれば、毎月の貯蓄額を調整したり、奨学金の情報を集めたり、できることはたくさんあります。遅いということは絶対にありません。

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お金のことは、誰にも教わらなかった。だから知らなくて当たり前です。聞けなくて当然です。

でも、一度だけ、全部の数字を並べてみてください。

「うちって全部でいくらあるの?」

その問いに答えが出るだけで、夜中のスマホ検索は減ります。完璧にする必要はありません。2人で見るだけで十分です。

応援しています。

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  • 読者の悩み: 別財布のまま子供の進学期を迎え、家計の全体像がわからず漠然と不安
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