「学資保険に入ってるから、教育費は大丈夫」。
お子さんが小さい頃、そう思って加入した方は多いと思います。 私のところに相談に来る方の中にも、「ずっと安心していた」とおっしゃる方がたくさんいます。
でも、いざお子さんが高校生になって大学費用を計算してみると、こう気づくんです。
「200万じゃ、入学金と前期の授業料で消える」
これは決して珍しいケースではありません。 むしろ、多くのご家庭が同じ壁にぶつかっています。
この記事では、学資保険だけでは足りない構造と、気づいた時にまず何をすればいいかをお伝えします。
1. 学資保険200万は「10年前の設計」
学資保険の多くは、お子さんが0〜3歳の頃に加入します。 その時に設定した金額は、当時の大学費用を基準にしています。
でも10年以上が経つ間に、大学の授業料は上がり続けています。
私立文系で4年間の学費だけで約450万円。 理系なら540万円以上。 入学金、教材費、通学費、下宿費を含めると750万円を超えるケースもあります。
200万円では、全体の3分の1にも届かない。 これが今の現実です。
2. 「安心材料」が他の準備を止めてしまう
学資保険の一番の落とし穴は、金額の不足そのものではありません。
「保険に入っている=準備できている」という安心感が、それ以外の備えを止めてしまうことです。
毎月の保険料を払っているだけで「教育費は対策済み」と感じる。 だから追加で貯める発想が生まれない。 気づいた時にはお子さんが高校生で、残り3年しかない。
これが本当に怖いところです。
3. 足りないと気づいた時、まず何をするか
「あと3年で数百万円の差額をどうするか」。 この問いに対して、いきなり「貯め方」から考え始めると苦しくなります。
まず必要なのは、全体像を見えるようにすることです。
支出のコントロールは「どれを、どれぐらい、どうする」の3つを決めること。 この順番が大切です。
最初のステップは「どれを」。 つまり、今の支出が一覧で見えていることが大前提です。
今月いくら出ているか。年間ではいくらか。これから先に確実に来る大きな支出はいつ、いくらか。 それが見えてはじめて、「どこから教育費を確保するか」が考えられます。
4. 200万を「ダメだった」で終わらせない
学資保険の200万円は、無駄ではありません。 確実に受け取れるお金が200万あるということ自体は、大きなベースです。
問題は「200万で全部まかなえる」と思い込んでいたことであって、保険に入ったこと自体は間違いではない。
大事なのは、残りの差額をどう埋めるかを、今の家計全体の中で考えることです。
5. 入口の差が、10年後に数百万円になる
少し視点を広げてお話しすると、今の1〜2年の差は小さく見えても、10年20年で500万、600万の差になることがあります。
特別なことをした人とそうでない人の違いは、実は「始めるタイミングが早かっただけ」ということが多いんです。
お子さんの大学が3年後だとしても、今から全体像を見て優先順位を決める。 それだけで、選択肢は確実に増えます。
6. 闇雲に削ると続かない
「足りないなら節約しなきゃ」と思うのは自然です。
でも闇雲に削ると、ダイエットと同じでリバウンドします。 努力したのに続かない。その繰り返しが一番つらい。
削る前に「何を大事にしたいか」を先に決める。 自分の価値観に合った使い方を選び直す。
その方が、結果として続きます。
Q. 学資保険の満期が18歳なら間に合うのでは?
保険の満期が18歳に設定されていても、入学金の支払い期限は合格発表から2〜3週間です。 満期の振込時期と支払い期限が数ヶ月ズレるケースもあります。
また、奨学金は入学後に振り込まれるため、入学金には原則間に合いません。 「受け取れるお金がある」ことと「必要な時に手元にある」ことは別の話です。
教育費はすぐ出せる形で準備しておくことが大切です。
Q. 今から差額を埋めるのは無理でしょうか?
無理かどうかは、今の家計全体を見てみないと分かりません。
ただ一つ言えるのは、「足りない」と気づいた今が一番早いタイミングだということです。 3年前に気づいていればもっと楽だったかもしれない。でも、3年後に気づくよりは今のほうがずっといい。
全体像を見て、優先順位を決めて、今できることから始める。 それだけで状況は変わります。
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「学資保険があるから大丈夫」と思っていた方ほど、一度立ち止まって計算してみてください。
足りないと分かったら、それは悪いニュースではありません。 「気づけた」ということは、まだ動ける時間があるということです。
お子さんの進学を、お金の問題で止めたくない。 その気持ちがあるなら、まず全体像を見るところから始めてみませんか。
応援しています。